オールインワンシャンプー

最近多いですよね「1本〇役の時短シャンプー」とか「トリートメントいらずのオールインワンシャンプー」とか。

かつてはリンスインシャンプーで統一されていましたが、あまりにもメ〇ットのイメージが強すぎるのか、昨今は「オールインワン」がよく使われるようになりました。

 

20年美容師を続けているので、ヘアケアやカラー剤、縮毛矯正剤など様々な薬剤に触れる機会があります。

科学の進歩を感じることも多いですし、ヘアケアに関しては新たなアプローチを提案する商品には今でも胸が躍ります。

が、何故か時代に逆行して悪い方向へと向かっているものもあります。

化粧品業界の建前と本音も交えて、今回はオールインシャンプーを紐解いてみましょう。

 

 

 

 

クリームシャンプー

恐らく1番多いのがコレ。

以前もクリームシャンプーに関しては2つも記事を書いたので割愛しますが、全くオススメはできません

具体的な理由は記事を参照すれば分かりますが、それでも信じられない人は試しに、1週間くらい毎日リンスで顔を洗ってみてください。

顔の横でボトルを掲げて「コレ最高♪」って言う人を信じる根拠は何ですか?

 

 

 

建前

シャンプーのみでコンディショナーやトリートメントを使用した時と同じような質感を作り、なおかつシャンプーのみで完結できるので大幅な時間の短縮になります。

またシャンプーのみの購入で良いので節約にも繋がり、リーズナブルなヘアケアが可能になります。

さらに洗顔やボディケアにも使えるシャンプーやボディソープもあるようです。

 

以下、オールインワンの種類と特徴になります。

■アミノ酸系
肌の潤いを保ちながら洗うことができるアミノ酸系シャンプーがまず挙げられます。

アミノ酸系洗浄成分は種類が細かく分かれますが、総じて保湿性が高く肌に優しいのが特徴的。

 

■オーガニック系
天然由来のオイルや植物エキスなどが配合されているオーガニック・ボタニカル系。

アミノ酸系とは異なるアプローチで肌へのケアをするタイプになります。

 

■ノンシリコン系
種類によっては髪質が重くなるシリコーンを配合せず、軽い仕上がりを狙うノンシリコン系。

流しても頭皮にくっついて毛穴の汚れの原因になるシリコーンを配合せず、肌に優しい洗い上がりに。

 

 

 

 

本音

厳密に言えばオールインシャンプーの分類などありません

改めての説明になりますが、シャンプーとコンディショナーやトリートメントは真逆の性質を持ち、程度の差はあれど完璧に両方の特性を活かすことはできません。

 

シャンプーは頭皮を洗うもの。

コンディショナーやトリートメントは髪をケアするもの。

シャンプーに多少のコンディショニング性を含ませる程度であれば問題ありませんが、コンディショニング成分が多ければ頭皮にとっては有害なものになってしまうのです。

もちろんシャンプーだけしておけば清潔な状態は保てますし、厳密に言えばそれだけでも問題は無いでしょう。

しかしコンディショニング成分を使わずにシャンプーを繰り返せば髪がバサバサになっていくのも、また事実。

つまり「シャンプーだけで絡まらない綺麗な髪を保つ」というのは極めて難しいことだと言えます。

 

保湿性のあるアミノ酸系にしても、エキス類が充実したオーガニック系にしても、軽い仕上がりのノンシリコン系にしても、それらは全て頭皮のケアであり、髪のケアに大きく貢献することはないでしょう

ショートヘアでバージン毛、硬毛であれば、こういったオールインワンのシャンプーも良いかもしれません。

しかしミディアム以上のダメージ毛や乾燥毛、細毛の方はきちんとコンディショナーやトリートメントで保湿やコーティングを施し、髪同士の摩擦を減らすことが綺麗な髪を保つ大前提だと言っても過言ではありません。

 

 

 

 

まとめ

実際にコンディショナーやトリートメントにどれくらい時間を割くかは個人差があると思いますが、たかが2~3分を削ってまで髪のコンディションを犠牲にする理由はありますか?

 

「時短で楽に美容を楽しむ」ことに理想的な価値を見出す気持ちは理解できますが、サボってはいけないことも少なからずあります。

髪も肌も、ある日突然トラブルが起きるわけではないですし、日々の積み重ねが症状として現れるものです。

逆に言えば、ある日突然治ることもないですし、これもまた日々の積み重ねで改善されていくものでもあります。

 

ヘアケア、スカルプケア、スキンケアは日々の積み重ねこそが最も大きな効果を発揮します。

たまに行くサロントリートメントやエステでのケアは瞬間的な効果をもたらしますが、毎日の少しのケアの方が絶対に効果的です。

例えが微妙かもしれませんが、シャンプーとトリートメントはスプーンとフォークのようなもの。

スプーンだけでもケーキは食べれますが、フォークの方が食べやすいものです。

フォークだけでもパスタは食べれますが、スプーンがあるとより快適に食べれるものです。

「無くても良いかもしれないけど、髪を綺麗に保つなら絶対にあった方が良い」

それがコンディショナーやトリートメントの役割です。

 

たまには面倒でサボるのも良いでしょう。

忙しくてついつい忘れてしまうのも仕方がありません。

それでも「意図的に手を抜く」ことは、いつかあなたのトラブルを引き起こす原因になり得ます。

 

シャンプーをしたら、トリートメント。

現在のヘアケアで、これ以上効率よく美容効果を発揮する組み合わせはありません。

※余談ですが、メリ〇トはコンディショナーも発売してるんですね。

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