コテやアイロンの温度

サラサラなストレートヘアや弾むようなカーリーヘアなど、手軽にスタイリングができるストレートアイロンやカールアイロン。

人によっては毎日使う方も少なくないでしょうし、特にクセ毛の方には梅雨時期の必須アイテムと言っても過言ではないでしょう。

しかしヘアケアの観点からすればアイロンはダメージの原因にもなり得ますし、間違ったヘアケアによりダメージが深刻化することも多いものです。

熱ダメージによる髪への影響や、本来の適切な使い方を紐解いていきます。

 

 

キューティクルダメージ

まず、アイロンによるダメージの原因は大きく分けて2つ。

摩擦によるキューティクルの損傷と、熱によるタンパク変性によるものに由来します。

ストレートアイロンもカールアイロンもプレートで髪を挟み、真っ直ぐにしたり曲げたりする構造です。

髪に触れるプレート部分が高温になるわけですが、そのプレート部分と髪の間に摩擦が起こってしまうわけです。

ピンからキリまでかなりの値段差があるアイロンですが、個人的にはこの「プレート部分がどれだけ滑らかに研磨されているか」が大きなポイントだと考えております。

一見ツルツルなプレートでも、いざ(顕微鏡等で)拡大してみると結構凸凹があったりするものでして、当然キューティクルが引っ掛かる原因になります。

力いっぱい挟んだり、無理な方向に捻じ曲げたりすれば大きく髪の負担になることはイメージできるかと思います。

 

 

 

熱ダメージ

もうひとつはシンプルに、高熱による髪への負担がダメージの要因となります。

毛髪の大半はタンパク質でできており、高温に晒されると固まる性質があります。

卵に熱を加えることで出来る目玉焼きや茹で卵が、タンパク変性の代表的な例としてよく使われ、似たような現象が髪にも起こります。

毛髪のタンパク変性は乾いた状態で約130℃、濡れた状態で約60℃くらいを目安に起こり始めます。

また濡れた髪(乾ききっていない髪)は熱に対する耐性が低いことに加え、熱で水分が蒸発する際に髪の中で体積が膨らみ、キューティクルの損傷や毛髪内部のダメージホールの原因となります。

 

 

 

 

正しい使い方

まずは基本中の基本ですが、乾いた髪に対して使います。

特にロングヘアの方は顕著で「大体乾いたから終わり」と中途半端な状態でドライヤーを終える方が少なくありません。

先述したように湿り気のある髪にアイロンを使うのは大きなダメージの原因となりますので、最も気を付けるべきところだと言えます。

 

次に設定温度ですが、稀に200℃近い高温でアイロンする方もいます。

一般的に髪に触れる際のアイロンの温度は概ね40~50℃くらい瞬間的に下がります。

ですので150℃~180℃程度を目安に使ってあげることで、タンパク変性を起こさない温度を維持できるということになります。

 

また髪質によっても大きく変わるものですが、例えば硬毛の方はおおよそ180℃、軟毛の方はおおよそ150℃と、自身の髪質に合わせて設定してあげると良いでしょう。

そして髪とプレートの摩擦を減らすという意味でヘアオイルやカールローション等を使ってあげるのも良いと思います。

質の良いトリートメントやアウトバストリートメントには「メドウフォーム-δ-ラクトン」や「γ-ドコサラクトン」という成分が含まれるものがあり、これらは熱を通すことで髪を強化する性質があります。

一般的には高単価な商品に使われることが多いですが、予算が許すようであれば非常に有用なものだと思います。

 

 

まとめ

憂鬱なクセ毛を伸ばしたり、可愛い巻き髪を作ったり、ストレートアイロンやカールアイロンは手軽にオシャレを楽しめる便利なアイテムではあります。

しかし髪の負担にはなりますし、度を越えれば大きく髪の健康を損なうものでもあります。

まず大切なのは日々の髪のケアですが、その次に大切なのは道具の使い方。

正しい知識で正しく使えれば、髪に対して大きなデメリットにはなりません。

髪のダメージを気にせずにオシャレを楽しむ、そういったストレスフリーなスタイリングを考えてみましょう。

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