美容専売品とPBブランド

Q&A

「品質の良いヘアケア商品は、結局どこで買えば良いんだ?」

先日お客様からそんな疑問をぶつけられたので、お答えします。

ちなみに答えは「プラネットプロダクツでググれば買えるよ」でしたが、それでは有益な情報にならないので(涙)

 

ドラッグストアで買える格安品からブランド力にものを言わせた高級品まで、ヘアケアを含む化粧品は価格帯の幅が広いものです。

髪の悩みは本当に千差万別なもので、シンプルに傷んでいるのが気になる人がいれば、元々クセ毛で髪質に辟易としている人がいて、攻めの姿勢でブリーチを繰り返しパサパサな人もいます。

その全ての原因をカバーするヘアケアは存在しませんが、それでもより良い品を求める消費者の声が様々な商品を生み続けていると言っても過言ではないでしょう。

 

その一方で、特にサロンで扱う『美容専売品』は昔から高級品の代名詞として扱われてきました。

しかしそれも昔の話、現在はネットショップやプライベートブランド(以下PB)のヘアケアも充実しており、美容専売品=最高品質とは言えないのが現状です。

 

何故、サロンで扱う商品が最高品質でなくなったのか?

ではどうやって高品質な商品を探せば良いのか?

今回はそういった面についてお話します。

 

 

 

美容師=専門家ではない

まずは根本的なお話ですが、美容師の仕事はヘアデザインを作る(考える)ことです。

その過程でカラーやパーマ、縮毛矯正やエクステンションなどを扱うので当然薬剤の勉強も欠かせませんが、これは直接ヘアケアの知識とは結び付くものではありません。

端的に言えば髪のコンディション<デザインの考え方、という感じで、勉強する上での比重がそもそも違うからです。

 

ひと昔前と比べ現在の美容師はスタイリストデビューまでの時間が比較的短く、良く言えばタイトなスケジュールで無駄なく使える技術を吸収しています。

逆に悪く言えばトレンドのスタイルを学び、将来の顧客様候補を確保し、SNSで集客する、ことで手が埋まっているため、正しいヘアケアの知識に乏しいことも少なくありません。

これは経営側から見れば分かりやすい話で、ヘアケア知識に詳しいよりもデザインやアレンジの技術に詳しい方が利益になるから。

サロン運営もビジネスなので利益を生む方を優先するのは当然ですし、自然と知識<技術に傾いてしまう背景があるわけです。

 

 

 

 

 

サロン専売品=最高品質ではない

というわけで、そもそも美容師自体が「ヘアケアの専門家」ではないので、当然扱う商品も専門家目線で厳選したものではありません。

大半の美容室は「美容ディーラー」と契約することで、サロンで扱う薬剤(カラー、パーマ、エクステ、シャンプーやトリートメント)を卸してもらう形になっています。

よほど(個人でやるような)小規模なサロン以外はディーラーを通すことで多少の割引が適用され、サロンを運営するレベルの大量購入にはこういったやり取りがないと経営が難しい側面もあります。

逆に言えばディーラーが扱っていないメーカーや販売元の商品は手に入りにくいということでもあり、わざわざそういったマニアックな商品を高額で卸したがるサロンはほとんど無いと言っても良いでしょう。

 

大半のサロンが「最高品質」よりも「そこそこ安くて高性能」なものを選ぶ傾向があるので、ディーラー側もそれに合わせた商品をセレクトします。

そしてディーラーが「そこそこ」な商品を売ろうとするので、メーカー側もそれに合わせた商品設計をします。

つまり最初から高品質な商品を作る背景が無いということなんですね、作っても売れる見込みが無いので。

 

また原価が高く、あまり大幅な割引ができないメーカーは基本的にあまり相手にされません(経験済み)

さらに言えば、製造元→販売元→ディーラー→サロン→顧客と中間業者を挟む必要があるため、いわゆる”中間マージン”が発生します。

これはシステム上で仕方のない話ではありますが、販売価格が上がる、もしくは製造原価を下げる原因になるのは言うまでもないでしょう。

これらを統合すれば、どう見ても「品質の良いものをお手頃価格で」というのは極めて難しく、現実的にほぼ無理と言っても良いかもしれません。

 

 

 

 

 

PBが増えている

先述したように、サロンで扱う上で「そこそこ」な商品は非常に多いです。

一方でヘアケアに真摯に取り組むサロンが納得するほどの商品は少なく、またそれらも専売品では無くなっているのが問題となっています。

本来は『サロンでのみ扱える』はずの商品が大手通販サイトや大手量販店に並ぶことがある、ということです。

 

そこで元々の品質に疑問を抱く人や、専売品でなくなっている現状に憂いている人がPB(プライベートブランド)商品を開発し、販売する時代に突入しました。

私もその1人ですが、ピンキリの差はあれどPB商品は基本的に個性豊か、大衆的な商品やサロン専売品では作れない個性があるものが多いです。

これはヘアケアのみではなく、化粧品全般に言えると思います。

「ああすれば良い」

「こういうものが欲しい」

こういった声を具現化するのがPBであり、ドラッグストアやコスメストア、そしてサロン専売品に続くサードパーティーになり得る勢力へと拡大しています。

 

PB商品は探すのが難しいという大きなデメリットがありますが、これは大規模な宣伝広告に予算を使っていないという証拠でもあります。

化粧品を製造・販売する際にかかる予算の大半は宣伝広告やマーケティングに使われるため、その予算を品質に使う商品が多いのがPBの特徴。

全体的に高品質なものが多く、コスパ的な意味合いでは非常に優れたものが多い傾向があります。

 

 

 

 

まとめ

色々な情報が錯綜し、本当のことを言っているであろう情報元を探すのが難しい時代です。

ただ一つだけ言えるのは、美容師や皮膚科医はヘアケアの専門家ではなく、本物の専門家は「製造元」だということ。

何せこっちは「作ってる」人の話ですからね、原料メーカーや科学研究所の方々と日々話し合いを重ねてますからね。

手前味噌な話ですが、知識の精度はどう見ても我々に分があると自負しています。

 

最後に、優良ヘアケア商品の探し方を簡単にまとめたので、髪質に悩んでいる方は参考にしてみてください。

①ヘアケアに使える金額/月を冷静に考えてみる
→毎日続けることが大事、短期間だけ頑張ってもあまり意味はありません。

②サロンケアだけでなく、ホームケアに気を使ってみる
→サロンケアは美容液、ホームケアは化粧水、日々の継続が最高の結果をもたらします。

③ドラッグストアやコスメストアで探さない
→大手販売店舗はびっくりするくらい卸値を安くします、原価が高い良質な商品はそもそも大型店舗に卸すことができません。

④ネット上にある美容師やヘアケアマイスター、皮膚科医のオススメを鵜呑みにしない
→本物かどうか怪しい上に忖度があります。

⑤気になる商品があれば、製造元や販売元を調べてみる
→真摯に取り組むメーカーは商品の詳細な情報や特徴を記載しています。

⑥入念なリサーチの上で、PBの商品を使ってみる
→ただしクラウドファンディング等を利用した商品は自社で商品化できない理由があるので、避けた方が無難です。

 

ちなみに、サロン専売品が圧倒的に他社を上回る要素があります。

それは「香り」

香りに関してはもう本当に圧倒的で、大規模なマーケティングやサンプリングに加え専門の調香師までいたりもするので、本当に凄いと思います。

品質はともかく、とにかく香りに拘りたいのであればサロン専売品は有力な候補になることでしょう。

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