スカルプケアを考える

昨今は男女問わず、薄毛やフケ、頭皮の痒みなどで悩む方が増えているようです。

大抵の場合は食生活、ストレス、運動不足などが原因とされることが多く、またすぐに悪化することも稀なために放置されがちな悩みだとも言えます。

「ちょっとした悩みだけど、そこまで気にしてない」
と考える方、多いのではないでしょうか?

 

今回は主に男性目線で、何故に頭皮ケアが大事なのか?

どういったものを頭皮ケアと呼ぶのか?

この辺りを解説したいと思います。

 

 

 

 

 

 

皮脂分泌

ヘアケアに関する意識は概ね横這いではあるものの、2020年頃より頭皮に関する意識はジワジワと上昇しているようです。

男性は30~40代を目安に、頭皮に関する悩みを持ち始める傾向があります。

嫌な響きではありますが、いわゆる『スメハラ』に関する意識も影響しているかもしれません。

 

で、頭皮の匂いや痒み、ベタつきなどの原因はズバリ皮脂

そもそも頭皮は人体の中でもズバ抜けて皮脂腺が多い場所、さらに年齢を重ねても分泌量が大幅には減らない傾向があります。

特に女性と比べ男性は皮脂量が多く(40%増)頭皮に潜む常在菌が増加しやすい環境であるため、シャンプーが不十分だと痒みや匂いの原因に。

 

皮脂や過酸化脂質(酸化した皮脂)にまみれた頭皮は酸っぱさと油臭さが混ざる独特な匂いを放ちます。

また、女性と比較して男性の頭皮は抱水性が低い傾向があり、乾燥しやすいとされています。

要は脂っぽいくせに乾燥しやすいと、なかなかに面倒な構造になっているわけです。

 

 

 

 

 

 

頭皮の悩み

皮脂の過剰分泌や洗浄不足については先述した通りですが、もう少し具体的に症状を見てみましょう。

 

■脂漏性皮膚炎
いわゆる脂性肌。

主に頭皮の常在菌(マラセチア菌)が増えることで、皮脂が分解された成分が肌に悪影響を与えます。

またアトピー性皮膚炎、カンジタ症、乾癬等と症状が似ており、皮膚科医でないと正確な診断は難しいのが特徴。

ベタつく系のフケが出やすく、痒みは弱いものの慢性化しやすいと言われております。

 

■皮脂欠乏性皮膚炎
いわゆる乾燥肌。

皮膚の乾燥により角質のバリア機能が働かず、痒みが出ます。

肌に合わない、もしくは過度な洗浄性のシャンプーが原因になることが多いですが、先天的に肌の水分量が少ない方も結構います。

痒みがあると無意識でも掻くことが多いので、改善までに時間がかかりやすいものでもあります。

 

■接触性皮膚炎
大半の場合はカラーやパーマ等の薬剤による刺激が原因となりますが、稀に何かしらの原因物質によるアレルギーも該当します。

誰でも起こり得る「刺激性皮膚炎(かぶれ)」と、アレルゲンによる「アレルギー性皮膚炎」に分かれます。

 

■アトピー性皮膚炎
強い痒みを伴う湿疹などの症状が繰り返し現れます。

生まれつきアレルゲンに敏感な『アトピー素養』があるとされ、遺伝的に発症しやすいようです。

大人になるにつれ症状が軽減する傾向がありますが、幼少期のケアも大きく影響するとも言われています。

正確には「治す」というよりは「症状を抑える」と言う方が近いかもしれません。

 

 

 

 

 

対策

●脂漏性皮膚炎
まずはきちんとした洗浄性を持つシャンプーを使い、清潔を保つことが大前提。

石けん系やアミノ酸系(グリシン・サルコシン系)のシャンプーが適していると思います(※髪のキシつきは出やすいので注意)

風呂上りには早めにドライヤーを使い、皮膚が生乾きになる時間を減らすことが大切です。

 

●皮脂欠乏性皮膚炎
多いのはシャンプーの洗浄性が強すぎ、もしくはシャンプーの回数が多すぎな方。

特にフケが気になる方はシャンプーの回数も増える傾向があり、思いっきり逆効果になることもあります。

アミノ酸系(グルタミン酸、アスパラギン酸)のシャンプーか、もしくはオイル配合のマイルドなものが適しています。

また、保湿作用のあるヘアトニックや頭皮用美容液なども効果的です。

 

●接触性皮膚炎
基本的には一時的な症状なことが多く、特に刺激性皮膚炎は大抵の場合放っておけば治ります。

アレルギー性の場合はきちんと医者の診断を受けた上で然るべき処置をし、とにかく余計な刺激を与えないことが大事。

ベタイン系、アミノ酸系(グルタミン酸、アスパラギン酸、アラニン)のものを選び、痒みが収まるまで様子を見ましょう。

抗炎症系のヘアトニックや頭皮用美容液も効果的です。

 

●アトピー性皮膚炎
元々が荒れやすく乾燥しやすいため、化粧品ではなく薬用シャンプー(医薬部外品)などの方が有効かと思います。

大抵の場合はグリチルリチン酸2Kやミナコゾール硝酸塩などが配合され、抗炎症や抗菌作用があります。

逆に香料が強いシャンプーや、コーティング性(カチオン)が強いトリートメント等は肌に悪影響が出る可能性があるので、きっちりと洗い流すよう心がけましょう。

 

 

 

 

 

スカルプケア

で、実際に何をすれば良いのかについてですが、シンプルに清潔を保つのが大原則。

その上で症状に合ったアイテムを揃えるのがスカルプケアの第一歩です。

 

先述したように乾燥肌や脂性肌、かぶれやアトピーなど症状は様々で、全ての症状に有効的なシャンプーは基本的にありません

ヘアケアとして優秀な成分も肌に優しいとは限りませんし、シャンプーの最高峰であるPPT系洗浄成分もタンパク由来のため、アトピー性皮膚炎の方だとアレルギー症状が出る可能性も否定できません。

優しく洗うのか。

しっかりと洗うのか。

保湿しながら洗うのか。

毎日することなので、きちんと肌質を理解した上で商品を選ぶことが大切です。

 

ヘアトニックや頭皮用美容液に関しては(個人的に)未だ発展途上な業界で、主に頭皮環境を整える系(保湿、血行促進、抗炎症)と、育毛を促す系(ミノキシジル、キャピキシル)に分かれます。

育毛を促す系に関しては信用ならない効果がハッキリと見込めると言い切ることが難しく、直接的に発毛や育毛に作用すると言われる成分も「確実に」とは言えないのが現状です。

いくつか作用が確認されている成分もありますが、大きな声では言えませんが実際に効果が出るのは30人~50人に1人くらいとも言われています。

あくまで予防ということで、大きな効果を期待する方が無理があるのかもしれません。

とは言え、使わないよりかは使った方が良いのは言うまでもないでしょう。

 

 

 

 

 

 

まとめ

虫歯と一緒で、歯が痛くなってから節制してもあまり意味はありません。

虫歯予防をするように、毎日のスカルプケアをするのが理想的かなと。

 

クリニックにもよりますが、薄毛治療は大体¥15,000~¥30,000/月くらいが費用の相場かなと。

より高度な治療や毛根移植まで含めれば¥500,000~¥3,000,000くらいにもなるようです。

これを高いか、安いかと思うのは人それぞれでしょう。

しかし、これほどの金額をかけるなら早めにスカルプケアをスタートした方が圧倒的にコスパは良いかなとも思います。

 

 

 

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