ドライ前につけたり、スタイリング剤の代わりにつけたり、手や顔にも使えたり。
ヘアオイル=アウトバスオイルやフィニッシングオイルとも呼ばれますが、バスケアに比べれば少ないものの、ドラッグストアなどではやはり一角を占める売れ筋の商品でもあります。
シャンプーやトリートメントよりもお手軽感があり、気楽に使えるのも良いところですね。
ヘアオイルだけは欠かさず使う、という方も少なくないのではないでしょうか。
今回はヘアケアの必須アイテムとも言えるヘアオイルのお話です。
ヘアオイルの種類
まずはオイルの分類ですが、ヘアオイルは植物性オイル、動物性オイル、鉱物性オイルの3種類に分かれます。
◆植物性オイル
(アルガンオイル、ホホバオイル、オリーブオイルなど多数)
・人間の皮脂に近く、肌に馴染みやすい。
・由来するオイルの種類によってテクスチャーの幅が大きく、用途に合わせた調合が可能。
・基本的には重ためな質感になり、良く言えばしっとり、悪く言えばベタつきやすい。
◆動物性オイル
(馬油、鮫由来のスクワランなど)
・保湿性が高くしっかりと潤い、まとまりが出やすい。
・反面としてベタつきや重たい質感になりやすい。
◆鉱物性オイル
(シリコンオイル、ワセリンなど)
・比較的安価でベース剤から質感調整まで、幅広い用途がある。
・基本的にはサラサラな質感とツヤ出しに使われるが、コーティング力が強いものもある。
・髪の表面をコーティングするので、紫外線予防としても使われる。
実際には各オイルを単体で使うことは無く、狙った質感や使い心地に合わせてブレンドされます。
近年はノンシリコンや天然由来ブームにより植物性オイルのみをブレンドした商品も多く、逆に動物性オイルを多用する商品は少なくなっています。
また、テクスチャーにも色々と差があり、オイルタイプ、乳液タイプ、ミストタイプ、バーム(固形)タイプなど、様々な商品が存在します。
このあたりは言い出したらキリが無いのですが、イメージとしては
・オイルタイプ(ヘアオイル、ヘアセラム)
→誰でも無難に使える万能系
・乳液タイプ
→同じく無難な万能系、ややしっとり系が多い
・ミストタイプ
→主にお風呂上がりの保湿が目的、ドライ前の乾燥防止
・バームタイプ
→ロウ状に固めたオイルで、トリートメントとワックスの中間くらい
という感じでしょうか。
どれが良い悪いではなく、用途や目的によって使うものが変わるということですね。
迷ったらとりあえずオイルタイプを選んでおけば、大外れは無いと思います。
値段と効果
大まかな商品の値段として、安いものでは\1,000を下回り高いものでは\4,000を上回るヘアオイルですが、何がそれほどまでの違いを生むのかを説明します。
まず、一般的には植物性オイルは原価が高く、対してシリコンオイルは比較的原価が低い傾向があります。
(※そこまで大幅な価格差はありません)
しかし、だからと言ってシリコンオイルが天然オイルに劣るかと言われるとそうでもなく、あくまで用途や目的により配合されるものだと理解してください。
植物性オイルだけで処方されたものは基本的にしっとり系になり、シリコンオイルで処方されたものはサラサラ系になる傾向があります。
髪のダメージ、パサつき、ゴワつき、膨らみ、引っ掛かり、絡まり、などなど髪の状態や理想の仕上がりに対してどのようなオイルを選ぶのかが重要になります。
ちなみに、当店ではシリコンオイルはお風呂上りやドライ前に使うもの(ケアオイル)、天然オイルはスタイリング剤の代わりに使うもの(フィニッシングオイル)として定義しております。
付加効果
大半のヘアオイルや乳液は基本的に天然・鉱物問わずにほとんどがオイルのみで処方されています。
しかし数としては多くはないものの、オイルに補修成分を添加することでダメージケアを狙う商品もあったりします。
イメージとしては
●オイルのみの処方
→乾燥や引っ掛かりを軽減し、ダメージ予防
●補修成分を添加
→毛髪内部に補修成分を浸透させ、潤いやハリコシのある髪へと導くダメージケア
と、いう感じでしょうか。
当然ながら補修成分を含むので値段も上がる傾向があり、製品としての価格差はこういった点でも顕著に現れます。
しかしながらこういったダメージケア成分を含むヘアオイルは実際に有用なものですし、逆に言えばオイルのみで処方された製品はダメージ予防にはなってもダメージケアにはなりづらいものです。
まとめ
たかがヘアオイル、されどヘアオイル。
髪質に適したものを使えばすぐに効果を感じられる、綺麗な髪を保つ上で大切なケアにもなり得ます。
お肌に化粧水が必要なように、髪にも潤いを補助するものが必要です。
髪は肌と違って痛みや不調を訴えませんので、ちゃんと気を使ってあげましょう。