工場視察に行ってきた話

※写真はイメージです。

※今回は化粧品の話ではなく、個人的な社会科見学のお話です。

※正直、そんなに面白くないです。

 

 

 

 

 

 

先日、ようやく念願叶って化粧品の工場視察に行って来ました。

思えば化粧品開発を始めて約4年、当時は思いっきりコロナの影響もあり、工場見学どころか研究員とお話をする機会さえ難しかった状況でした。

で、ようやくスケジュールが合う機会があったので、初めての工場見学にお邪魔してきました。

個人的な感想文ではありますが、良かったら最後までお付き合いくださいませ。

 

 

 

 

 

厳戒態勢

現地について、最初に目に入ったのが我々と提携する工場ではなく、すぐ近くに鎮座する大規模な工場。

この大規模な工場は業界では超有名な企業の自社工場ですが、その敷地の広いこと大きいこと。

そんな大工場を眺めて「〇〇さん(他社メーカー)は凄いスね、、、」と佇むおじさん2人、夕日がやけに眩しかったです。

 

「弊社はコチラの小さな工場です(笑)」と社長様に案内されたのは、超有名メーカーの3分の1くらいの規模の工場。

それでも大きいんですけどね。

 

 

で、工場内へと案内してもらうわけですが、これが超がつくほどの厳戒態勢、そして情報統制

一切の情報を外部に漏らさぬよう契約を交わし、当然写真もNG、ぶっちゃけ誰かに見せられる情報は一切持ち帰ることができませんでした。

 

このような非常に厳しい条件には理由があり、

「どこのメーカーの商品製造を請け負っているのか?」

「どの程度の技術力や設備を持っているのか?」

「特許技術や独自性は何なのか?」

これらの内部情報を漏らさないための措置だそうです。

要は「ウチの化粧品、あの有名な〇〇と同じとこで作ってるんですよ!」とか、しょうもないセールスアピールする企業が現実にあるわけですね(苦笑)

 

我々は独自に処方を組みますし、他社様の処方や調剤を見ると色々と問題が発生してしまうため、こういった制限がかかってしまうわけです。

いわば「業界人なら推察できる」かもしれない情報を全てシャットアウトするため、ということですね。

なので企業名はもちろん所在地や規模など、あらゆる面で箝口令が敷かれ、こうして実際にブログに書ける情報もある程度の縛りがあります。

 

 

 

 

 

いざ見学ツアーへ

いざ潜入して思ったのは、想像より社員さんが多かったこと。

予想していたよりも社員さんの数が多く、また平均年齢が思ったより若いなーという感じ。

 

 

ルートは応接室での挨拶に始まり、充填室→研究室→調剤室→製造室→倉庫といった感じ。

実際にはもっと細かいカテゴライズがあるのですが、これも守秘義務のため割愛。

その中で最も印象的なのはやはり研究室と処方・調剤室でしょうか。

 

もう所狭しと並ぶ薬品の数々は圧巻の一言で、ざっと数えても数千種類くらいはあったでしょう。

「本当に全部把握してんの?」と聞きたくなるくらいの薬品の数々は薬瓶、一斗缶、ドラム缶と容量も様々であり、誇張でなく見渡す限りの原料の数々でした。

 

エリアごとに薬品は分けられ、整理整頓された棚に目を奪われ、その横に置いてある在庫管理表に目を輝かる私。

嬉々としてページをめくる私の姿を見て、研究員も社長も若干ドン引いていたのはここだけの話。

さらに処方を試す研究室には作り立てのトリートメントが置いてあったり、そのサンプル試験の様子がデータ化されていたり。

これもマニアには溜まらない風景の数々。

 

 

 

プロ用の高性能な計りを見てニコニコしたり、ホモミキサー(攪拌する機械)を見てニヤニヤしたり、目を充血させながら質問を繰り返す私の姿にかなりドン引きされてたのもここだけの話。

さらには四季を再現(気温とか湿度とか)する部屋に入れてもらったり、工場で扱う全ての処方(化粧品レシピ)がしまってある超厳重な金庫だったり。

普段では見れない、また一般の方では見せてもらえないであろう裏側の数々は非常に興味深いものでした。

 

 

 

 

 

 

ものを作るのは『人』

で、ここが一番感銘を受けたところ。

いざ研究員の方とお話させていただいて感じたのが、想像以上に『人と人の繋がりを大事にする』ということ。

 

思えば4年前、私の作る処方があまりにも特殊(面倒くさい)なために、覚えているだけでも十数社の工場に依頼を断られた苦い記憶があります。

それは調剤が難しかったり、一般的な処方とはかけ離れたものだったり、単純に材料が無かったり。。

そんな中で私の製造依頼を受けてもらえた理由を聞いてみると、帰ってきた答えは「面白そうだったから」とのこと。

 

もちろんビジネスですので、単に興味深いだけではやってもらえなかったでしょう。

しかし現在は新規の製造依頼はほぼ全て受けていないそうで、私の処方を形にしてくれたのは本当に奇跡的なご縁だったと改めて思います。

 

このご縁を大切にする姿勢は亡くなった創業者様のご意向が強いそうで、聞けばかなりパワフルでカリスマ性のある方だった模様。

そんな創業者様は「つまらん化粧品は作らない、意味の無い化粧品も作らない」という姿勢を徹底していたそうで、現にこの工場では相当に高品質で特殊な化粧品を中心に製造しています。

コスメストアやドラッグストアには置かれない、いわばプロ向けの商材のみを製造する専門的な場所だと言えるでしょう。

 

散々断られ、何だったら話も聞いてもらえずに意気消沈していた私の情熱や執念、何より「本物の化粧品を世に届ける」という気概に興味を持ってくれたとのこと。

こう聞いて合点がいくというか、私の製造依頼なんて企業としては儲けになりませんからね(笑)

企業としての利益だけではなく、そういった「本気の人の情熱」を買ってくれるという社風には素直に尊敬の念を感じます。

また、改めて自分のやろうとしている化粧品の未来への決意を噛みしめるきっかけにもなりました。

 

 

 

 

 

まとめ

元はと言えば『自信を持って人に勧められる化粧品を作る』ことから始まった当社の化粧品事業。

日々の忙しさ、そして上手くいかないサンプリングに辟易とし、少し初心を見失っていた気がします。

 

「こうすれば売れやすいだろうなぁ」

「こうすれば認知度が上がるだろうなぁ」

「こうすれば利益が出るんだろうなぁ」

こういった考えが頭に入り込んで、つまらない安易な化粧品への横道に入りそうなこともありました。

 

しかし今回の視察は事業を見直し、自分の軌跡を再確認する良い機会でした。

広告代理店におんぶに抱っこ、自分はコストカットや商品イメージを考えるだけ、そんな仕事じゃやる意味もありません

 

髪や肌の悩みは人に伝わりづらく、その割には自分の容姿に関する自信に繋がる大きな要素です。

人前で笑って、泣いて、等身大の自分を人に見せることが恥ずかしくならない、そういった『表情』を作るために弊社は化粧品を作っています。

この想いがいつか誰かの目に留まり、商品を手に取って頂き、そして笑顔へ導いていけるように。

今後も地道な研究開発に邁進します。

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