タンパク変性とは

何故に目玉焼き?と思うかもしれませんが、今回はよく聞くけどよく知らないタンパク変性のお話。

髪のダメージの最も大きな原因とされ、美容師から聞かされた方も少なくないでしょう。

しかし何が原因でタンパク変性が起こり、またどういった害をもたらすのかを正確に把握している人は多くありません。

今回はそんなタンパク変性について紐解いていきたいと思います。

 

 

 

 

タンパク変性とは

ざっくり言えば何かしらの原因により、髪を構成するタンパク質が歪んだり固まったりする現象を指します。

また一度タンパク変性を起こした毛髪は元の状態に戻ることはありません。

髪だけでなく肌も爪も、ヒトの体は主にタンパク質でできているので髪の毛以外にもタンパク変性は起こり得ます。

 

髪に関して言えば熱変性、つまり熱ダメージによるタンパク質の凝固がよく取り上げられますが、他にも可能性としては界面活性剤やアルカリ剤によってもタンパク変性は起こります。

しかし、同じタンパク質ということでよくシャンプー(界面活性剤)や熱(コテやアイロン)による弊害を卵で例えることが多いですが、卵白と毛髪の構成は大きく異なっており、直接的に同じ感覚で比較する意味はありません

よく卵白にシャンプーを混ぜて凝固する様を実験として取り扱ったりしますが、正直(個人的には)あまり関係無いと思います。

 

シャンプーで変性が起こる可能性はゼロではありませんが、髪の同じ部分に膨大な回数のシャンプーを繰り返さない限りは普通は中々あり得ないからです。

ただし、高濃度で配合されたラウレス硫酸Naやラウリル硫酸Naはタンパク質に対し高い親和性を持ち、タンパク質を変性させるので注意が必要です。

 

 

 

 

 

熱変性

熱ダメージに関してはコチラもどうぞ。

タンパク変性において、最も重要視されるのが熱変性。

肌を高温に晒せば普通に火傷しますので、ここは主に髪の毛についてのお話。

 

熱変性とは目玉焼きやステーキのように、熱を加えることでタンパク質が固まる現象を指します。

タンパク質は高温に晒されると結合が切れて凝集するので、簡単に言うとギュッと固まるわけです。

目安としては、大体髪のダメージになるのは濡れた髪で60℃、乾いた状態で130℃くらい。

200℃を超えると条件に関係無く髪の繊維構造は壊れ、弾力が大幅に減少し巻いてもストレートでも形を維持できなくなります。

 

ダメージ毛に関しては、元々空洞化(ダメージホール)している髪が100℃を超えるとタンパク質が凝集し、髪骨格が崩れることでポロポロと崩れたり、枝毛の原因になったりもします。

ただし、コテやアイロンに関しては髪に触れることで瞬間的に40℃~50℃程度下がりますので、逆算的に150℃~180℃を目安に使えば大きなダメージにはなりません。

ドライヤーに関しても、メーカーにもよりますが髪から10㎝~15㎝離して使うことで表面温度は55℃~65℃程度に下がりますし、普通は片方の手で熱を散らしながら使うものだと思います。

いずれにせよ、コテもドライヤーも適切な使い方をすれば概ね問題無いと言っても良いでしょう。

 

 

 

 

カチオン界面活性剤

全てのリンスやコンディショナーやトリートメントに使われるカチオン活性剤ですが、使い方によっては強い殺菌性を持つ逆性石けん(イオン的に石けんとは逆の性質)とも呼ばれ、肌のタンパク変性の大きな原因に。

髪に対しては柔軟性の向上やツヤ出し、指通りの改善などに非常に有用なものではありますが、肌に対しては大きなデメリットをもたらします。

殺菌目的とすれば長期間効果が続く作用を持ちますが、悪く言えば肌に対して残留しやすく、悪い意味で皮膚に対する影響も長続きします。

当ブログでは何度も警鐘を鳴らしていますが、クリームシャンプーを使ってはいけない理由は正にコレ。

肌に繰り返し使う=タンパク変性を繰り返すことになり、脱毛や皮膚疾患の原因になり得るからです。

シャンプーは頭皮を洗うもの、リンスやトリートメントは髪をケアするもの、科学が進歩してもこの基本的な考えは変わりません。

「肌に優しい泡立たないシャンプー」
「髪が染まるトリートメント」
「オールインワンで簡単なヘアケア」

という言葉に惑わされないよう、くれぐれもお気をつけください。

 

 

アルカリ剤

カラーやパーマ、固形石鹸などはアルカリ性の性質を持ち、これらも肌や髪に対してタンパク変性を起こす原因となります。

肌に関して言えば、通常の健康的な肌であればバリア機能が働いているので余程のことが無ければ問題ありません。

しかし肌が荒れていたり、皮脂の分泌が少ない状態だとアルカリを中和する作用が弱まるので肌のコンディションには注意が必要です。

髪に関しては繰り返しになりますが、変性を起こした髪のタンパク質は元には戻らないので髪の強度の低下や手触りの悪化を招くことになります。

とはいえ、サロンではカラーやパーマの薬剤を低アルカリで作用するようにしたり、薬剤の作用時間を穏やかに遅らせることでダメージを最低限に抑えたり、様々な工夫が凝らしてあります。

当然ダメージはゼロになることはありませんが、10年前の薬剤とは比較できないほどに優しい処方になっていると断言できます。

問題なのはホームケアの方で、特にホームカラーはほぼ進化しておりません。

安いからとコンビニやドラッグストアで買えるカラーを使う方は注意が必要だと思います。

 

 

まとめ

①髪に対して
・一度起きると元には戻らない
・髪の強度の低下や手触りの悪化など、ダメージヘアの主な原因になる
・主に熱ダメージやアルカリ剤で起こる
・石油系界面活性剤はなるべく避ける
・無茶な温度でコテやアイロンを使わない

②肌に対して
・主にカチオン界面活性剤(リンス剤)で起こる
・脱毛や敏感肌、最悪の場合は皮膚疾患の原因になる
・クリームシャンプーは避ける

と言ったところでしょうか。

肌や髪に対して直接的なリスクをもたらすタンパク変性。

常日頃から気にする必要はありませんが、どういったものなのかを理解するのは大事だと思います。

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